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古今伝授の里で生きるということ
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「古今伝授の里やまと」-郡上市大和町の別名だ。昭和50年代の圃場整備の最中に中世の領主・東氏(とうし)の館跡庭園が出現した。東氏代9代・東常縁(とうのつねより)­が古今和歌集の奥義を伝授する「古今伝授の祖」とも言われていることから、大和町は「古今伝授の里」を標榜してまちづくりを進めた。そしてこのまちづくりを支えた一人が、­木島泉さんだ。
 第二次世界大戦の戦火を避けるため、東京・世田谷から両親の郷里である郡上へ疎開してきた。「昆虫博士になる」という弟に対抗し「私は植物博士になろう」と思ったという。­文学好きが高じて民話を集め、俳句を詠んだ。大和町が「古今伝授の里」づくりを始めたことを受け、「ここは短歌の里でなければならない」と短歌を詠み始めた。身近な植物で­染める「古今染」の工房「桜工房」も創った。この「桜工房」へは、若者たちが集い、ここから「古今伝授の里」の数多くの文化イベントが生まれた。
しかし、彼女は決して気負ってはいない。移り替わる自然の中で、その季節の植物との出会いを喜び、生きる。そして恵みをいただき、色にかえ、言葉に表わす。
(平成24年撮影)